自己成長と社会奉仕の両立を目指しながら、ビジネスにもよい影響を与える活動に参加したいとお考えではありませんか。地域貢献に興味がある方におすすめの選択肢として、「ロータリークラブ」と「青年会議所(JC)」があります。
それぞれの団体についてなんとなく耳にしたことがあっても、明確な違いをご存じでない方は少なくありません。
この記事では、「ロータリークラブ」と「青年会議所」の特徴や違いを解説します。希望する活動内容や目的に応じて、自分に合った団体を見極めましょう。
ロータリークラブと青年会議所の概要
奉仕の精神で社会貢献活動に取り組む団体の代表格が、「ロータリークラブ」と「青年会議所」です。両者はどのような特徴を持ち、どのように社会貢献しているのでしょうか。
まずは、それぞれの団体について詳しくみていきましょう。
ロータリークラブとは
ロータリークラブは、1905年にアメリカのシカゴで誕生した国際的な奉仕団体です。
「Service Above Self(超我の奉仕)」という理念のもと、職業倫理の向上と社会奉仕に力を注いでいます。
その活動は世界中に広がり、200以上の国と地域に4万8,219クラブが存在し、137万4,292人以上もの会員が活躍しています(2022年7月1日時点)。まさに、地球規模で「善意の輪」を広げる存在であるといえるでしょう。
青年会議所(JC)とは
一方、青年会議所(JC)は、1949年に日本で設立された青年経済人の団体です。「修練」「奉仕」「友情」を三信条とし、「明るい豊かな社会」の実現を目指して日々活動しています。
その志は国境を越えて共感を呼び、国際青年会議所(JCI)のメンバーとして各国の青年会議所と連携しながら、世界中で活動の輪を広げてきました。日本国内だけでも2万4,146人もの会員が所属しており(2024年3月時点)、若い力で社会を変える原動力となっています。
両団体の共通点は「奉仕」と「非営利」
ロータリークラブと青年会議所は異なる団体ですが、大きな共通点があります。それは、社会奉仕を重視する非営利団体であるという点です。
どちらも地域社会の発展や国際的な活動に力を注ぎ、会員同士の交流や自己啓発の機会を提供しています。個人の成長と社会への貢献を同時に実現できる、実りの多い場なのです。
JC(青年会議所)卒業後にRC(ロータリークラブ)へ入会するケースも
JCは基本的にどの会も「40歳を超えたら現役を退き(卒業し)、後進にバトンタッチしなければならない」といった特性があります。
これに関連し、まずJC(青年会議所)に所属して社会奉仕・学び・気付きを得た方が、今度はRC(ロータリークラブ)に入会、引き続き社会奉仕活動を通して成長し続けるというキャリアパスも以前からよく見られるものです。
茨木西RCでは、茨木青年会議所(茨木JC)をご卒業された方のお試し例会参加を歓迎いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
ロータリークラブと青年会議所の違い
奉仕の精神で活動するロータリークラブと青年会議所ですが、その活動内容や組織の特徴には、以下のように大きな違いが存在しています。
- 年齢制限と会員資格の違い
- 活動内容と重点を置く分野の違い
上記の違いを理解できれば、ご自身に合った団体を見極められるようになります。
具体的にどのような違いがあるのか、詳しくみていきましょう。
年齢制限と会員資格の違い
ロータリークラブと青年会議所の最も大きな違いのひとつが、年齢制限と会員資格です。
ロータリークラブは、年齢に関する制限がありません。善良な成人で、職業上よい評判を受けている人であれば、誰でも入会できる可能性があります。従来は、「一業種一人の原則」がありましたが、近年ではこの規則は少しずつ緩和されてきました。
一方、青年会議所は20歳から40歳までの青年経済人を対象としており、40歳で卒業するという明確な区切りがあります。また、職業に関する規制もなく、「品格ある青年」であれば誰でも参加できます。
活動内容と重点を置く分野の違い
活動内容においても、両者には決定的な違いがあります。
ロータリークラブは職業奉仕を重視しており、会員の職業を通じた社会貢献を目指しています。「弁護士が無料で法律相談会を開く」、「建築家が被災地の復興支援に携わる」などが社会貢献活動の一例です。国際的な奉仕活動も盛んで、ポリオ撲滅運動などの大規模なプロジェクトを展開しています。
一方で、青年会議所は地域社会の発展や青年の育成に重点を置いています。例えば、「SNSを活用した地域活性化プロジェクト」、「集団指導力を高めるトレーニングプログラム」の実施などが活動の一例です。地域に根ざしたイベントの企画や、若手リーダーの育成プログラムなどを積極的に行っている点が特徴です。
青年会議所と商工会議所青年部の違いを総括すると?
ここで、青年会議所と似た名称の「商工会議所青年部」についても触れておきましょう。両団体の大きな違いは、活動内容と目的です。
青年会議所は、社会奉仕団体としての側面が強く、まちづくりや青年育成、国際交流などを通じて明るく豊かな社会の実現を目指しています。一方で、商工会議所青年部はより経済団体としての性格が強く、企業経営の勉強や交流を中心に、地域経済や各企業の発展を目指します。
また、青年会議所は独立した団体であるのに対して、商工会議所青年部は商工会議所の一部会です。運営面でも、青年会議所は独自の予算で運営されており、商工会議所青年部は親会からの補助を受けているという違いがあります。
【RCとJC】迷ったらどちらに加入すべき?選ぶ基準は?
ロータリークラブ(RC)と青年会議所(JC)の特徴や違いがわかったところで、次はご自身が「どちらに入るべきか」を判断していきましょう。
ここでは、その答えをみつけるためのヒントを紹介します。
自分の年齢と目的を考える
まずは、自分の年齢と目的から検討してみましょう。
40歳以下の方で、地域社会への貢献と自己成長を同時に目指したいのであれば、青年会議所がおすすめです。青年会議所であれば、若い力と熱意を存分に発揮できる環境が整っています。
一方、年齢に関係なく職業を通じた奉仕活動に興味がある方は、ロータリークラブのほうが適しているでしょう。
また、長期的な活動を望むならロータリークラブ、集中的に経験を積みたいのであれば青年会議所と、取り組む期間に焦点を当てて団体を選ぶこともおすすめです。
活動内容と時間的制約を確認
次に、具体的な活動内容と時間的制約を確認しましょう。
主な違いは、表のとおりです。
団体名 |
主な活動頻度 |
時間的拘束 |
特徴 |
---|---|---|---|
ロータリークラブ |
週1回の例会 |
定期的だが比較的少ない |
長期的な活動が可能 |
青年会議所 |
不定期(月数回程度) |
比較的多い |
集中的な経験を積める |
ロータリークラブは週1回の例会があり、定期的な参加が求められます。一方、青年会議所の活動は多岐にわたり、時間的拘束が比較的多い点が特徴的です。
自分のライフスタイルや仕事との両立を考慮のうえ、無理なく続けられる団体を選ぶことが大切です。
地域の団体の雰囲気を知る
最後に、地域のロータリークラブや青年会議所の活動・雰囲気についても調べておきましょう。可能であれば、知人や友人を通じて雰囲気を聞いてみたり、実際の活動に参加してみることをおすすめします。
「百聞は一見にしかず」です。実際に体験することで、自分の価値観や目標と合致する団体を見つけられる可能性が高まります。
なお、ロータリークラブも青年会議所も、全国的に礼節と序列を重んじる傾向がある点を押さえておきましょう。このような組織文化に馴染めるかどうかは、長く活動を続けるうえで重要なポイントになります。
まとめ
ロータリークラブと青年会議所は、どちらも意義深い奉仕団体です。年齢や目的、時間的制約、そして地域の雰囲気など、いろいろな角度から比較して、自分に合った選択をすることが大切です。
「誰かの役に立ちたい」、「社会に貢献したい」という思いは、人生を豊かにする大きな力となります。どちらの団体を選んでも、その想いを実現できる場所が待っていることでしょう。
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